住居番号の振り方
今回は、地図を検索する際にもよく利用する、建物の住所を示す「住居番号」の振り方について、紹介していきたいと思います。
「住居番号」は 建物 に対して割り振られていると書いてきました。しかし、 建物 に対して一意に割り振られていません。
例えば建物が2件あり、この建物の間にはこれまで畑があったのですが、この畑に家が建つことになりました。新たに建った家の「住居番号」は、果たして何番になるのでしょうか。
この場合、各自治体が定める基準に依りますが、多くの場合は「1」もしくは「2」となります。
では、なぜ「1」もしくは「2」となるのでしょうか。
ここで、大阪市の例を基にして解説してみます。
大阪市では、以下の基準に従って住居番号が付けられています。(大阪市住居表示実施基準より抜粋)
大阪城に近い街区の角を起点として原則として右廻りに街区の境界線をあらかじめ本市で定める一定の間隔(以下「フロンテージ」という。)に区切り、住居番号の基礎となるべき番号(以下「基礎番号」という。)を当該間隔に順次つけるものとする。
住居番号は、次の各号に該当する基礎番号をもって当該建物等の住居番号とする。
- 建物等の主要な出入口が街区の境界となる道路に接している場合は、当該出入口が街区の境界線と接するところにつけられている基礎番号。
- 建物等の主要な出入口が街区の境界となる道路から離れている場合は、当該建物等から道路への主要な通路が街区の境界線と接するところにつけられている基礎番号。
フロンテージは、10メートルとする。
- 街区の一辺にフロンテージに5メートル未満の端数は生じたときは、その部分は、原則として、直前のフロンテージに加えて定める。
言葉だけでは、いまひとつ理解するのに時間がかかるので、これらを図で表してみます。
つまり、建物の出入り口がどの基礎番号に面するかによって、「住居表示」が割り当てられるということになります。
最初の問いに戻ります。 大阪市の基準に照らし合わせると、 「建物の出入口が面している基礎番号が住居番号となる」 というのが回答になりますね。
大阪で言えば、街区の起点を 大阪城 としているところがとてもユニークと感じました。
次回は、今回取り上げたテーマ「住所」に関連して、 京都の通り名 ついて取り上げていきたいと思います。